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Maison Martin Margiela “ Dog Tag 1999 S/S ”

Maison Martin Margiela “ Dog Tag 1999 S/S ”

1994年、後に語り継がれることになる伝説的なコレクションが世界6ヵ国9店舗で同時に披露されました。その名も"A Doll's Wardrobe"、通称「ドール期」。

人形(Doll)が着る服を人間サイズに拡大することをコンセプトに作られた本コレクションでは、織り目やボタンのスケールを人間サイズの衣服でそのまま再現したことで、まるで人形が着ているかのような独特な不均衡さや違和感を生み出しました。

伝説的コレクションから5年の時を経た1999年。この年に発表されたS/Sコレクションでは過去のコレクションで発表された象徴的なアイテムが数多くランウェイを彩りました。その中でも一際異彩を放った作品が、5年前のドール期でも発表されたこちらの「ドッグタグ」です。

「ドッグタグ」とは元々軍隊における兵士の個人識別用に使用される物です。本来は個人の身元が分かる情報が刻印されていますが、マルジェラはここにドール・コレクションの説明を刻印。また、当時男性のストリートファッションで人気だったアイテムでしたが、それを女性のハイファッションの文脈に落とし込んでいます。

マルジェラの真髄である意味や役割の転用は、衣服のみならずこうしたアクセサリーからも見受けられます。

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Language
Japanese
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